先週、多くの人に見守られながら、ある一頭の聴導犬が引退しました。 先週金曜日、大阪市内で開かれたパーティー会場です。 主役は、10歳を迎えた聴導犬、レオンです。 レオンのパートナーである安藤美紀さんは、生まれつき耳が聞こえません。 安藤さんの生活を、レオンは8年間支え続けてきました。 そんなレオンが、高齢のため、聴導犬の役目を終えることになったのです。 「レオンの引退を受け入れていない自分がいて 心の整理のためにも皆を招いて 心から『お疲れ様』といえるようなパーティーにしようと思いました。」 元々捨て犬だったレオン。 聴導犬は、生活の中で発生した音を聞き分け、必要な音をパートナーに知らせます。 まだ数が少ない聴導犬について、もっと知ってもらいたいと、安藤さんとレオンはこれまで100回以上の講演活動を行なってきました。 セレモニーには、安藤さんたちの講演活動で聴導犬を知ったという人が、たくさん訪れていました。 大勢の人に見守られる中、聴導犬の証であるケープが外されると、8年間、ピーンと張った緊張が、解けたのかもしれません。 引退後、安藤さんの聴導犬の役目は、後継のアーミが受け継ぎます。 レオンはというと、これからも安藤さんと一緒に暮らしていきます。 「今までできなかったことを、レオンにいっぱいいっぱい甘やかして 幸せにしてあげたいなと思うようになりました。」 |