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2015年3月20日 毎日放送ちちんぷいぷいで紹介されました

聴覚障がい者の生活を助ける「聴導犬」を知っていますか? 字では何となくわかるけれど・・・
それに比べて、盲導犬はわりとよく知られています。
盲導犬・介助犬・聴導犬をあわせて補助犬と呼びます。
補助犬は、公共の施設に入ることができます。聴導犬も含んでいるのですが、
聴導犬の認識はまだ少ないです。

人が生活していく上では、音から得られる情報が不可欠です。
家の中では、チャイム・料理タイマー(電子レンジのことを「チン」と呼びますから)・目覚まし時計・火災報知機の音など。
外に出れば、自転車の呼び鈴・車のクラクション・病院や銀行の呼び出しの声など、音にたよるものでいっぱいです。最近、番号が表示されるようになりました。
また、聞こえている側では耳の不自由な方は、見た目ではわかりません。
だから、何で困っているのかわかりませんよね。

聴覚障がい者に代わって、音を聴き、必要な音を聴覚障がい者に知らせる補助犬を「聴導犬」といい、外に出るときは、オレンジ色のケープを着て、ユーザーに音を知らせる仕事をします。
基本的に犬は、聞こえる範囲はめちゃ広いです。犬笛なんてあるけど、人にはわかりませんよね。
いろんな音を聞き分けて、ユーザーに必要な音を知らせてくれるんです。
パネラー「かしこそうな顔してんな」
では聴導犬はどんな活躍をしているのか見てみましょう。
大阪府にお住いの安藤さんの生活を見てみましょう。

安藤美紀さんは、生まれつき耳が聴こえません。聴導犬のレオンくんと一緒に生活しています。
ではその日常生活を紹介してみましょう。

インターホンが鳴ると、レオンくんはまず玄関まで行って訪問者のにおいを嗅ぎ、安藤さんにタッチして訪問者が来たことを知らせます。

やかんが沸騰した音を聴くと、安藤さんをそこに導きます。

こんな小さな音のメールの着信音を聴くと、安藤さんをスマホまで導きます。

そして、冷蔵庫が開けっ放しの音も教えてくれます。

家族の呼ぶ声もレオンくんが聴いて知らせてくれるので、レオンくんが家族と私をつなげてくれています。これは、やはり大きい事です。

安藤さんは外出するとき、レオンくんに「聴導犬」と書かれたケープを着せます。
自分が耳が聞こえないこと、そしてレオンくんが聴導犬であることを周囲に知らせるためです。

以前は道を歩いていると、後ろから来た自転車にぶつけられたこともありましたが、レオンくんと歩いていると、レオンくんが自転車が来た時、後ろを振り向いて止まって知らせてくれます。
これで外出への恐怖と不安はほとんどなくなりました。

安藤さんが作成したパラパラ漫画がインターネットの動画投稿サイトにアップされました。レオンくんとの生活が、ほのぼのとしたタッチで描かれています。 ♪音楽も流れている♪
安藤さんは、自らが町をレオンくんと歩き、聴導犬の存在を多くの人に知ってほしいとの思いから、500枚近い原画を描き上げ、この動画を作成しました。

関東からレオンくんのトレーナーの水越さんがやってきました。聴導犬には定期的なフォローが必要です。今日は、レオンくんのフォローのために来ました。いろいろな相談にものります。

相談内容
安藤「目で合図が増えて、タッチをしなくなる・・・」
水越「アイコンタクトだけではわからないフリをしないといけませんね」

聴導犬は、いろいろなフォローアップも必要となります。

1頭の聴導犬を育成するには、2年間の時間と費用が約300万円必要です。
大阪では、150万円の助成があります。

トレーナーの水越さんが言うには、関西ではまだ聴導犬がよく知られておらず、盲導犬と間違えられることがよくあるそうです。
最近イベントで大阪に来ることがあったんですが、安藤さんといっしょに歩いていて誰ひとりとして聴導犬と言ってくれる人がいませんでした。大阪はまだまだだなあと思いました。

そこで、安藤さんは、NPO法人を設立して、聴導犬の普及活動に力を入れています。

パネラー「かしこいね〜」
たとえば銀行でも名前を呼んでも聞き分けはむずかしいので、犬のわかる音を聞かせれば呼んでくれるそうです。
安藤さんが言うには、レオンくんは自分の体の一部みたい。引退しても長生きしてほしいと言っています。
パネラー「音をききわけるってかしこいなあ」

聴導犬と暮らすには、NPO法人聴導犬普及協会の場合、訓練費用は300万円(2年間)かかります。
大阪府の場合、その半額程度の助成金が出ますが、ユーザーの障がいの程度や都道府県によっては助成はまちまちで、助成金が出ないところもあります。
また、聴導犬育成の協会もまちまちで、ユーザー負担のところもあります。

聴導犬の歴史は古くなく、日本では1981年からスタート。歴史は30年くらいしかない。
現在まで90頭が育成され、現在57頭が活動しています。
盲導犬は1010頭が活動しているので、それに比べると普及がまだまだ進んでいません。
アメリカの場合、聴導犬を飼う人には助成金が出ます。

聴導犬と盲導犬・介助犬との違い。
盲導犬・介助犬は、ユーザーの命令に従って働きます。例えばtake(取れ)、stay(いろ)、left(左)、right(右)という英語で命令するのに対して、

聴導犬のユーザーは聞こえないので、音が鳴っているかどうかが分かりません。
聴導犬は自分から動かないといけない。聴導犬は音を聴くと、自分で考えてユーザーに知らせます。この音は何の音、においをかいでユーザーに必要な音だと判断したら伝える。

聴導犬になれる犬は、
・種類はなし
・攻撃性のないもの
中型が多い。
捨て犬の中にも素質のあるものがあって、それを訓練士は見抜いて育てる。
自治体の福祉関係の職員の中でも存在を知らない人もある。
補助犬は入店できるよう義務付けられているが、聴導犬は入店拒否もある。
聴覚障がい者の中にも障害を知られたくない人もいるので、普及が難しい。
例えば目の不自由な方は白い杖をもっているのでわかるが、聴覚障がい者はわからない。
しかし、聴導犬を飼うと、リピーターは9割もある。
犬と人がコミュニケーションをとれて体の一部となるのが聴導犬だ。
最後に石田ジャーナルが、
「街で聴導犬を見かけたら、やさしくしてあげてください」